東京外国為替市場では取引対象の大半は米ドルです。買い戻しといえば通常、ドルの下落局面で事前に売っていたドルを売り値より安く買い戻し、利益を出すことを指します。例えばA銀行が他の銀行に一ドル=八五円の水準で五百万ドルを売っていたとしましょう。その後ドルの値段が下がり、八三円になったところで、A銀行が五百万ドル全部を買い戻せば、差し引き一千万円の利益が得られます。この例は銀行と銀行が最も取引期間の短い直物(二営業日後決済)を直接取引する場合で、市場に直接参加できない商社、証券会社、機関投資家など(外国為替取引銀行以外)は、注文を出す銀行に手数料を支払われはなければなりませんし、他行でも仲介(為替、ブローカー)を通じて取引する際はブローカレッジと呼ばれる手数料が必要です。また、決済日が長くなれば売買の相手側に金利負担が生じるため、先渡しレートは当該通貨の金利を反映させた分だけ直物相場と異なることになります。買い戻しは利益を確定する性格上、買ってあるドルを売る場合も含め「利食い」と呼ばれることもあります。